湿度コントロールのしくみ
2022-12-23 Product, testing
「温度制御なしで湿度制御ありのチャンバーを作ることは可能か?」
不可能です。正確性や再現性が必要な場合、できません。できるだけ乾燥したり湿度が必要な場合は、温度制御をスキップしてもかまいません。ただし、相対湿度を計算するには温度を測定する必要があります。相対湿度は、実際には温度に対する相対値です。温度が高いほど、空気は一定の温度で保持できます。相対湿度は、空気中の水分量と保持できる量の比率です。ここに、温度制御を行う最大の理由があります。温度が変化すると、相対湿度が変化するので、安定した温度は、安定した湿度レベルを確保するのに役立ちます。
温度管理が湿度管理に役立つ理由は 2 つあります。
1. チャンバーを乾燥または「除湿」するためのシステムが必要です。これを行うには、冷蔵システムが理想的です。チャンバー内の冷たい冷却コイルが空気中の水分を引き寄せ、水に凝縮させ、排出することができます。したがって、冷蔵システムは温度と湿度を制御するのに役立ちます。化学乾燥剤 (シリカなど) は、繰り返し交換または乾燥する必要があります。しかし、化学物質の一部を乾燥させ、他の部分で試験空気を乾燥させることにより、化学乾燥剤を継続的に使用できるシステムがあります。
2. 加湿は温度を変えることができます。蒸気加湿は、水を加熱して蒸気を発生させます。暖かい蒸気が空気を加熱し、全体の温度を上昇させます。水を噴霧 (または霧化) して水蒸気を生成するシステムがあります。水の粒子が蒸気になると、エネルギーを吸収して空気を冷やします。空気が水を蒸発させるのに十分なほど暖かくない場合、代わりに霧が発生します。ESPECでは、温度制御が湿度制御にとって非常に重要であると考えており、当社の Platinous および Benchtop モデルでは、湿度制御可能な範囲全体で冷蔵システムを実際に維持しています。これにより、(オン/オフシステムで)冷蔵が必要なときに急激な寒さのスパイクが発生し、水分を引き寄せて湿度が急激に低下することも回避されます。次に、オンとオフを簡単に切り替えられる熱を使用して温度を制御します。また、温度が正確に制御されている場合は、湿度レベルを制御するのがはるかに簡単になります。
参考 :https://espec.com/na/chamber_faq/answer/humidity_control